自然に学ぶ酒づくり

人が健康を維持する上で重要なのは,その食物自体が完全で生命力に溢れている事が大切である。「玄米」を土に蒔けば,根や芽がでて一粒が千倍にも増える。これは「玄米」が生命力を持っているからで,精製されてしまった白米では根も出なければ,芽を吹くこともない。白米は人間の手により酸化されたもので,本来の米が持っている生命力は失われてしまっているのである。

さらに「玄米」は外側に食物繊維,内側に炭水化物,胚芽の部分に抗酸化作用のあるビタミン,ミネラル,人体からの毒素の排泄を促進するフィチン酸など健康を維持するのに必要不可欠な成分を多く含んでいる。そして腸内の菌バランスを整え,アドレナリンの抑制効果,血液浄化作用といった酸化抑制作用もある。

今、日本酒の持つ効用について、にわかに注目されている。日本酒の中には生理活性物質、抗酸化物質の存在が明らかになってきた。滝沢行雄氏(秋田大学)の研究によると人のガン細胞に薄めた純米酒を滴らすと90%以上が変形または死亡するというもの。さらに大腸菌や赤痢菌など9種類の菌に対する実験では細菌の発育防止帯が生まれたという。

奥田拓道氏(愛媛大学)の研究室でも日本酒に糖尿病予防のインシュリン様物質があり,また,ガン細胞の増殖抑制するナチュラルキラー細胞活性促進物質があることも判明した。清水章史教授(京都大学)からは、うつ病に改善効果があることが、又それ以外にも、各研究者から高血圧、血栓、動脈硬化、骨粗鬆症、などといった成人病に極めて高い薬効がある可能性が指摘されている。シミやアトピー性皮膚炎の改善,皮膚の保湿などの美容にも効果が確認できたという。微生物が生産する物質が生物にとって不可欠なものである事が,近い将来,ひとつひとつ解明されてゆくだろう。

自然界の植物も動物も微生物との共創によって調和しながら生命を育んでいる。人間も自然界の生き物である以上,微生物といかに調和していくかが鍵になる。
不自然なものを体に入れれば,腸内の微生物バランスが崩れ,腐敗そして異常醗酵が始まり肉体を老化させ,いろいろな病気を発生させてしまう。微生物バランスが整えば腸内醗酵が活発になり,血液も浄化し血管の汚れを掃除していく。そして過剰な活性酸素を消去し,細胞を若返らせていく。自然の恵みに感謝し,自然の力を最大限に生かして行き無限の生命力によって人の命も支えられる

生命力のある「玄米」と微生物による醗酵を結ぶことによって生命を育んでいく重要な物質が生まれ,腸内の微生物バランスをとってゆく。免疫力を高め,ストレスを減らしながら病気を予防し、老化を遅らせる。それこそ本当の健康や長寿に役立つものと確信している。一本の玄米酒を通して,皆様の幸せに少しでもお役にたてたら,それが私たちの心からの願いです。


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