醤油の豆知識

醤油の種類

濃口醤油・・・一般的に「醤油」といわれるのがこの濃口醤油。

  • 製法は蒸した大豆に,等量の炒ってひきわった小麦を混ぜ,これに麹菌を加え,塩水と一緒にして仕込みます。
  • 熟成期間は2〜3年。
  • つけ醤油,かけ醤油,煮物など料理全般に。また調理以外にも,生臭いにおい取り,香りづけ,保存といろいろ使えます。

薄口(淡口)醤油・・・「淡口」とは「濃口」を薄めたものや、塩分が薄いものという意味ではありません。実際の塩             分は「淡口」の方が約2%ほど高めです。色が淡いことからの命名です。

  • 原料・製法は濃口醤油とほぼ同じですが,大豆の処理に圧力をかけない,もしくは小麦の炒り具合を調節して醤油に色をつけないなどの工夫をして造られます。
  • 熟成期間も1〜2年と短めです。
  • その淡い色を活かし,野菜の煮物など素材の色をより美しく出す料理に用います。

白醤油・・・愛知県碧南が発祥の琥珀色の醤油。「淡口」より淡い色で,独特の麹の強い香りがします。糖分が他       の醤油より高めです。

  • 「濃口」「淡口」と原料比率・製法が全く異なります。小麦を主な原料にして,蒸した小麦を炒った大豆とともに,塩水に仕込んだものです。
  • 熟成期間はかなり短く2〜3ヶ月ぐらい。
  • 懐石料理や煮物など,上品に仕上げたい時におすすめです。だしとの相性がよく,卵料理や汁物にも適しています。

たまり醤油・・・日本の醤油の原点といえる醤油。東海地方が主な産地です。「豆味噌」の液汁ともいわれ,濃厚な        色と旨味・とろみが特徴です。

  • 「濃口」が大豆と小麦が同量で造られるのに対し,大豆のみ,もしくは少量の小麦を加えて仕込みます。
  • 熟成期間は「豆味噌」と同じ2〜3年。
  • 刺身醤油としてよく使われますが,つやとコクが出るので照り焼きなどの料理にも向いています。

 

いい醤油の見分け方

質の良い醤油は透明感があり、きれいな光沢が感じられます。簡単な見分け方としては、醤油の瓶を振ってみて、細かい泡がたくさん出来て、それがなかなか消えません。コップの水に醤油を一滴落とし,静かに底まで達する醤油はいい醤油で,途中で水と混ざり合うのはあまりよくない醤油と昔から伝えられています。他にも番茶に醤油を入れた時に,赤みがでるのがよい醤油で,どす黒くなるのが悪い醤油。こげ香のよい醤油はよい醤油であるなどの見分け方があります。

醤油の意外な効能

醤油は胃液の分泌を活発にして,食欲を高め,消化を助ける働きと,大腸菌などを死滅させる殺菌力があります。また,私達の体内には,タンパク質を分解したり澱粉を糖化する酵素がありますが,天然醸造の醤油にも同じ酵素があり,私達の体の中の酵素の働きを助けてくれます。また血液の循環をよくし,心臓の働きを助けます。他にも私達が生きていくのに重要な栄養素であるアミノ酸を多く含んでおり,毎日の食事で美味しくとることができ、身体によい醤油は,理想的な調味料だと言えます。

醤油の気になる塩分量

一般に醤油の塩分濃度は,18%程度ですが、最近は16.5%と薄くなってきています。また,減塩醤油と言うものがありますが,減塩といってもナトリウム塩が少ないだけで,カリウム塩は使っています。ですから,よい醤油を必要に応じてサジ加減するのが上手な醤油の使い方です。

 

醤油の材料は大豆、麦,塩。伝統的な天然醸造醤油はじっくりと醗酵させ,最低1年以上は寝かせます。仕込んで1年経ったものは「香りよし」といい,2年経つと「味良し」3年で「コク」が出ると言われています。逆にそれ以上経つと旨味成分であるタンパク質が分解し旨味をそこなってしまいます。



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