2001年2月16日
ワイン会でお出ししたワインです
ドメーヌ・サン・ピエール ソーヴィニヨン・ブラン1999 VdP 
フランス

シルヴァラード・ヒル シャルドネ メランジェ1996
アメリカ カリフォルニア ナパ・ヴァレー

ハッテンハイマー・ファッフェンベルク リースリング カビネット1989
シュロス・シェーンボーン ドイツ ラインガウ地方

ヴィラ・ピロ シラー1997 I.G.T
イタリア トスカーナ地方

カレーラ ピノ・ノワール1997
アメリカ セントラル・コースト

シャトー・カントメルル1994 メドック格付第5級
フランス ボルドー地方メドック地区

今回のテーマは「葡萄品種」です。今一般に販売されているワインは多くのものが葡萄品種名を名乗っているものが多いです。でも実際のところ品種ごとの違いはなかなか飲み較べてみないとわからないというのが正直なところではないでしょうか?別にソムリエのようにブラインドでワインの葡萄や産地は当てる必要はないのです。ただ,葡萄品種の大体の特徴を知っておくとワインを選ぶ際にかなり役立つ事は確かです。
まず最初は「ソーヴィニヨン・ブラン」です。グレープフルーツを思わせる香りが特徴です。軽やかでフルーティーな味わいは夏の休日にベランダでくつろぎながら,よーく冷やして飲むのに最適です。今の時期だったら湯豆腐に合わせてみては?
「シャルドネ」。トロピカルフルーツを思わせる香りと,オーク樽での醗酵によるバニラを感じさせる香りが渾然一体となっています。世界中で栽培に成功している辛口白ワインの代表品種です。
白ワインの女王「リースリング」。個人的には白ワインで最も好きな葡萄です。11年の熟成により,リースリングの特徴である青リンゴ系の香りは少ないですが,蜜を感じさせる香りが出てきています。ほんのりとした甘味と軽快な酸味のバランスが良く,ついついグラスを重ねてしまいます。
フランスはコート・デュ・ローヌ地方で偉大な赤ワイン用の品種として使われる「シラー」,今回はイタリアでも評価の高いヴィラ・ピロのものを試しました。イタリアワインのガイドブックとして有名な「ガンベロ・ロッソ」で最高の3グラスを獲得しています。黒胡椒とよく熟した果実の香りがすごいボリュームで鼻にアピールしてきます。味わいはフルボディーでトロミさへ感じさせます。今飲んでも美味しいけど,まだまだ熟成が楽しみなワインです。
赤ワインでは最も高価なワイン「ロマネコンティ」を産み出す葡萄「ピノ・ノワール」。栽培する土地をよく選ばないと適正が発揮されない気難しい葡萄でもあります。カレーラはカリフォルニアを代表するピノノワールの名手です。ブルゴーニュの模倣ではない素晴らしい個性を発揮しながらも,飲み手を魅了する美味しさは賞賛に値します。開けたては,カカオを思わせる香りが強く,時間が経つにしたがって濃厚なベリーの香りが出てきました。今回のワインでは最も時間による味わいの変化があり,皆さん驚かれていました。
赤ワインに使われる葡萄で最も耳にする葡萄が「カベルネ・ソーヴィニヨン」ではないでしょうか?世界中で素晴らしいワインが産み出されていますが,本家はフランスはボルドーです。最もボルドーでは「カベルネ・ソーヴィニヨン」単独でワインになる事はほとんどなく,他の葡萄とブレンドされます。そのブレンドがボルドーの赤ワインに複雑さを与えているとも言えます。ほのかに青野菜を思わせる香りと果実の香りが混じります。渋味と果実味、酸味のハーモニーが素晴らしく紳士的なたたずまいが印象的です。
今回は葡萄ごとの味わいの違いが際立ち,それぞれが特徴的でした。皆さんの好みもばらけて,味覚の違いをまざまざと感じました。おつまみとして出したオーガニックマカロニを使ったマカロニサラダや天然酵母パン,しんじゃがの素揚げ,なぜか?自家製ぬか漬けも好評でした。自分でも意外だったのがぬか漬けとワインの組合せが美味しかった事です。生姜の搾り汁が効果的だったのか?新しい発見でした。でも添加物だらけのぬか漬けでは駄目だと思います。

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